金魚水槽レイアウト、飼い方−お祭りの金魚すくい−水槽飼育セット、フィルター−出目金、らんちゅう、水草レイアウト、砂利、水質
金魚水槽レイアウト、飼い方−お祭りの金魚すくい−水槽飼育セット、フィルター−出目金、らんちゅう、水草レイアウト、砂利、水質
金魚水槽だけに特別なこと
なぜ金魚水槽のレイアウトだけを特別に考えなければいけないのかというと、飼育している魚によってレイアウトの中身が変わってくることがあるからです。
それは、見た目の調和と言う意味だけではなく、飼育している魚の特徴によってその中で育成することができる水草が変わってくるからです。もちろん、飼育してる魚の大きさや雰囲気などで、どうしてもマッチしない水草というものもあります。こういったことを考えて、金魚に最適な金魚水槽レイアウトを考えてみました。
金魚は水草を食べてしまう!
困ったことに金魚は水草を食べてしまいます。
また、食べない水草でも口で引っ張って、すべて根こそぎ抜いてしまいます。ほぼ、一晩ですべての水草がひっこぬかれていたり、ボロボロになっていたりすることでしょう。
金魚は水草水槽においてかなり手強い相手です。少しぐらい食べられても構わないと思っていても、金魚の体の大きさや数を考えると、とてもそんな程度の量では足りず、根こそぎ食べてしまいます。
金魚水槽の水は富栄養状態のことが多い
熱帯魚飼育した後に金魚飼育してみると、改めて金魚の食べるエサの量が多いかがわかると思います。
金魚だけを飼っている人には何ら不思議がないかもしれませんが、普通の小型熱帯魚と比べると、これほどまでに餌を食べる魚はそういないと思います。まるで、肉食魚のように自分の体の限界まで餌を食べようとします。
また、あまり餌をやり過ぎないようにすることで調節も可能なのですが、金魚に与えるエサの量を最小限にしても、他の熱帯魚と比べれば何十倍も食べる気がします。
食べれば大きくなりますが、その分フンもします。水が富栄養状態になるというのは、水草にとってはいいことといえそうですが、そうでもないようです。要するに水が汚れているということです。
このような状態で水草を育てるとどういうことになるかというと、大抵の場合はコケに追われてしまい光が水草の葉に届かなくなってしまい、枯れてしまうということが多いです。
照明がない!
金魚水槽はよくセットで売られていますが、ほとんどの場合、照明がついていません。
金魚水槽と言うと大体30センチから40センチ位の小型水槽が中心となって売られているようです。どうして金魚水槽が小さいのか?これは本当に不思議なことだと思います。
金魚は大変大きく、水を汚します。また、たくさんの数を同時に飼育したりするので、どう考えても大きい水槽のほうが理にかなっていると思います。しかし、金魚鉢の影響からかとにかく小さい水槽に詰め込むという言うような感じなのかもしれません。
そのような理由からか、かなり安い値段で売られている金魚水槽のセットですが、この中にはもちろん蛍光灯のような照明装置はついていません。これは、照明を使わずに水草を育てなければいけないということです。
近くに窓があって、多少の光が差し込んでくるかもしれませんが、その光は薄暗いもので、常時当っているというわけではないので育成できる水草の種類が限られてくると思います。
ヒーターがない!
金魚は日本の屋外でも、冬を越すことができます。
夏場ももちろん問題ありません。そんなこともあり、金魚を飼育する時にヒーターを使うのは、こだわりがある金魚を飼育しているような場合に限られます。
大方の場合は金魚水槽にはヒーターは入っていません。これはたとえ部屋の中であったとしても、冬場はかなりの温度まで下がることがあります。
エアコンがついていない場合、部屋の気温が10度以下なることも珍しくありません。このような事を考えると、熱帯雨林原産の水草等を植えておくと、低温のために水草が枯れてしまうということもあります。そのため、ある程度の低水温に耐えられる水草を選ばなければいけなくなってしまいます。

CO2添加装置はもちろんありません
金魚水槽はできるだけ安価に作られているため、照明もヒーターもないというのが標準的ですが、CO2添加装置などというものは水草水槽ために開発された製品なので、当然のようについていません。
また、水草を育てたいという場合に二酸化炭素を添加していくと金魚の場合には少し辛いかもしれません。
体が大きく酸素消費量も多くなってきます。また、水も汚れやすくその水をきれいにするためには沢山の酸素が消費されますそのことを考えると、あまりCO2の添加をするということは考えにくいのかと思います。
底砂は大粒の砂利か敷いてないことが多い!
金魚水槽には、なぜか白やねずみ色の大きめの粒の丸い石が使われていることが多いです。
これは昔からよくあるレイアウトです。今でもやはりそういったこともあり、つい金魚にはそういった玉砂利のような底砂を買ったりしてしまいます。また、少し変わった水槽ではビー玉を入れていることがあります。こういう水槽で水草を育成しようと思っても、水草本来の根がはれるような場所がないので、水草を育成するには厳しい環境となってしまいます。
ろ過装置は巨大な投げ込み式のものが多い!
金魚水槽のレイアウトをするときに最大のネックとなっているのが、実は巨大な投げ込み式のろ過装置です。
金魚飼育には投げ込み式フィルターというぐらい、当たり前のように投げ込み式のフィルターが付いてきます。
これは酸素を多く消費する金魚にとって酸素を送り込む役目と、水を濾過することが同時に行われるため、大変優れた濾過装置だと思います。
また、投げ込み式ろ過装置は大きいほど、ろか能力が上がっていきます。それもあって、とにかく金魚草水槽には水槽のわりには、かなり大きい濾過装置が入っていることがあります。これだけ巨大なものが入っていると、隠そうにも隠せませんし水槽レイアウトを考えるときにはどうしてもネックになってしまうところです。
なぜか日当たりがいい場所に置かれる
金魚は飼育する時にどういうわけか窓際に置かれます。これは金魚鉢の文化があったころからこういうことをしていたのだと思いますが、リビングの中央より窓際、玄関よりも部屋の窓際に置くことが多いです。
普通、熱帯魚はあまり置こうと思いません。なぜでしょうか?
それは熱帯魚は、蛍光灯やメタハラ、LEDの光に反射して綺麗に見える魚が多いのですが、金魚は完全にメタリックではありません。マット調の色彩です。
たまに、桜という名前が付いていたりして反射するようなタイプの金魚も居ますが、メインのカラーはベタな色になっています。
そのため、日光などの自然光の元で見たほうが綺麗に見える、いや、自然光でも綺麗に見えるという魚なのです。
水槽のガラス面がすぐにコケだらけになってしまう
金魚水槽の水は、栄養状態が高い、つまり汚れていることがあります。
ここに太陽光などの自然光が当たるとあっという間に水槽のガラスがコケが発生してしまい、びっしりと水槽の一面に張り付いてしまいます。
このようにガラスに張り付いてしまったコケは掃除をすればすぐに取れるのですが、いくら掃除をしても1週間程度で完全に復活してしまいます。
このようにコケがびっしりと、はえてしまった水槽ではレイアウト作っても全く見ることができませんので、このコケの発生をいかに抑えさせるかということが大事なポイントとなってきます。
金魚は大きい!
金魚は実に大きい魚です。
水槽で飼育される魚の中で鯉や大型魚についで大きいです。熱帯魚の中の大型魚と同じくらいの大きさになることもあります。
以上のことから、お祭りの金魚すくいでとってしまった金魚は飼育セット水槽で飼える!
朗報です。こういうわけで、一番安い、お買い得な飼育セットで金魚を飼うことができます。
ただ、ポイントは大きくなるということで、小さい水槽ではすぐに狭くなってしまうということです。
どうせ、上手く成長しないからと、祭りの金魚すくいのクオリティを甘く見ていると、あっという間に買い換える羽目になった人を何度となく見ています。そこには開いた空の水槽が残っているので、また、なにか飼うか、、となり、水槽産業にはいいことづくしです。ただで、金魚すくいの金魚を提供してもいいくらいです。
さて、そういうわけで、大きい水槽がいいです。
一応30cm水槽が最小だと思いますが、できれば、60cm、せめて40cm以上にはしてあげてください。
そうしないと、せっかく、順応できても、水量が少ないとすぐに水に汚れが溜まりすぎて、金魚がだめになってしまいます。
飼育手していて、問題はないのに、だめになる原因は全て、ほとんどがこれです。どんなに慣れた人でも、水に見えない状態でたまった汚れには気が付きません。
それを防ぐためにも出来る限り、余裕の水量と、浮草、水草を入れて少しでも、汚れに対する耐久性を増すことが重要です。
あと、ほぼ、1匹ならば、安全に巨大化するまで飼育できると思います。
二匹いると問題が急激に増えだします。
たとえば、1匹だけがガリガリだったので、多めに餌を与えていたら、大きく太った金魚が食い過ぎで落ちたり、水が汚れて元気のはずの金魚がダメになったり、もともこうもありません。
本来、えさがとれなくてガリガリならば見捨てる以外にないんですが、そういうかわいそうなことを子供に教育上よくないということでしたら、1匹づつ飼うといいことです。
まあ、しかし、現実の会社社会はガリガリの金魚が落ちていく、餌を増やしてはもらえない、、、そういう不条理な様子を見せるほうが正しい、将来の糧になるかもしれません。
が、しかし、金魚という、人間が見て楽しむためだけに作られた、品種、欲しくもないのに、どんどんと改良品種で稚魚を作らされた金魚の命を最大限、長く大事にしてやるということが、人間のエゴに対するせめてもの償いなのではないかと思うわけです。だったら、買うな、飼うな、掬うな、ということです。
でも、いいんじゃないですか、子供は養殖技術や狩りの技術を身につけることができ、生きていくために必要なことをここからたくさんえることができるのですから。
レイアウト例 1
設備)
水槽:30cm
底砂:富士砂(底が見えるくらい)
ろ過装置:(投げ込み式フィルター)
照明:なし(室内照明か、薄く差し込む自然光)
水草:ウィローモス(アオギヌゴケ科のウィローモス)
生体:和金(小)×10
レイアウト例 2
設備)
水槽:皿(直径20cm、深さ10cm以下)
底砂:なし
ろ過装置:なし
照明:なし
水草:なし
生体:和金(小)×10

これはあくまでも一時的な金魚の上見観賞用の入れ物です。よく、金魚の品評会などにいくと、白いタライのような容器に金魚が入って上から見やすくなっています。
このほうが金魚の特徴を余すところ無く見ることができるからだと思います。そのようなことからも浅い白い容器に入れて上から見るのが一番、金魚にいい観賞の方法かもしれません。
当然のことながら、この水量では水の汚れがあっという間に致死量に達してしまうので、短かい時間だけにしたほうがいいです。